はじめに
ChatGPT-5.1は、ただ賢くなっただけではありません。以前のバージョンで一部のユーザーから指摘された「冷たい印象」を解消し、多くの方が親しみを感じていた「温かみのある対話」が復活しました。
このガイドでは、ChatGPTを初めて使う方でも簡単に設定できる「パーソナライズ機能」に焦点を当てて解説します。AIの「性格」の変え方や「思考時間」の調整方法といった具体的な手順をマスターすれば、ChatGPTとの対話がもっと楽しくなるはずです。
1. ChatGPT-5.1の最大の変化点:よりフレンドリーになったAI
なぜ「親しみやすさ」が重要なのか
以前のGPT-5へのアップデート時、「AIが冷たくなった」という声が多く聞かれました。今回のGPT-5.1では、GPT-4で好評だった「フレンドリーさ」が復活。賢さはそのままに、より人間らしい温かみのある対話ができるようになったのです。
具体的には、専門用語を避けた分かりやすい説明や、手順を追った丁寧な回答が特徴です。この改善が、今回ご紹介するパーソナライズ機能の魅力を一層引き立てています。
指示への理解力が飛躍的に向上
親しみやすさに加えて、「指示への追従性」も大幅に向上しました。これは、AIがあなたの細かな意図をより深く理解できるようになった証拠です。
例えば、「15文字ちょうどであいさつの言葉を作ってください」という具体的な指示に対して、
• GPT-5.1 (Thinking) の成功例(指示:15文字)
◦ 本日も何卒よろしくお願いします ⇒ ぴったり15文字で生成。
• 以前のGPT-5までの旧バージョンの失敗例(指示:10文字)
◦ 本日もよろしくお願いします ⇒ 文字数が足りないなど、指示通りの文字数にならないことがあった
この進化したAIを、さらに自分だけのパートナーにするための「パーソナライズ機能」を具体的に見ていきましょう。
2. AIを自分好みに!「性格カスタマイズ」のステップバイステップ設定ガイド
ChatGPT-5.1では、AIの応答スタイル、つまり「性格」を自分好みに設定できます。タスクに応じてAIの役割を切り替えたり、好みの相棒として楽しんだりすることが可能です。
2.1. パーソナライズ設定へのアクセス方法
設定は簡単な3ステップで完了します:
- 画面左下の自分のアイコンをクリック
- メニューから「パーソナライズ」を選択
- 「カスタマイズを有効にする」のスイッチをオンにする
これで、AIの性格を選べるようになります。
2.2. AIの性格を選ぼう:会話例で見るスタイルの違い
設定画面では、デフォルトの他に「フレンドリー」「プロフェッショナル」「皮肉っぽい」など、様々な性格が用意されています。それぞれどのような返答をするのか、具体例で比較してみましょう。
質問:「今日は打ち合わせが5回もあります」
| 性格スタイル | 特徴の簡単な説明 | 具体的な返答例 |
| 皮肉っぽい | 少しひねくれた、人間らしいユーモアのある返答をします。 | 5回も?もはや“打ち合わせ”じゃなくて、“打ち合わされてる側”ですね。生還報告、待ってます。 |
| フレンドリー | 明るく、親しみを込めて応援してくれるような返答をします。 | うわぁ。今日はフル回転だね!ちゃんと水分と小さな余白だけはキープしてね。終わったら肩でも回そっか。 |
| 無駄がない | 結論から先に、要点を簡潔にまとめて効率的な返答をします。 | 了解。5件なら、合間の15分で次の準備に切り替えるのが最効率。終わり次第、要点だけ共有を。 |
| 個性的 | ユニークな比喩表現などを使って、少し変わった視点から返答をします。 | 5回…それはもう“会議マラソン”。完走したらメダルあげたい。脳みそ、今日だけプロアスリート扱いで。 |
2.3. 自分だけのAIに育てる:メモリと詳細情報の設定
「パーソナライズ」画面では、性格の選択以外にも、AIをさらにあなたに最適化するための詳細設定が可能です。
カスタム指示・職業・ニックネームの設定
- 職業やAIに呼んでほしいニックネーム、常に守ってほしい指示(カスタム指示)を登録できます
- これにより、AIはあなたの背景を理解した上で応答してくれるようになります
- 例:「だいすけさん」と名前を呼んでくれたり、仕事に関連する提案をしてくれたり
記憶機能「メモリ」
- この機能をオンにすると、過去の会話内容をAIが記憶します
- 「そういえば以前こんな話をしていましたね」といった文脈を踏まえた会話が可能に
- AIがあなただけの専属アシスタントのように成長していきます
💡 ビジネス活用のコツ
ビジネスシーンで個性的な性格設定はオフにする場合でも、「メモリ」機能と詳細情報(職業など)の設定はオンにしておくことを強くおすすめします。これにより、AIはあなたの業務内容や過去のプロジェクトの文脈を記憶し、より的確でインテリジェントなアシスタントとして機能します。
3. AIの思考をコントロール:「モデル」と「思考時間」の調整
ChatGPT-5.1では、回答の速さや精度に関わる「動作モデル」を選択し、さらにその「思考時間」を調整できます。
3.1. 3つの動作モード:Instant、Thinking、Auto
Instant(インスタント)
- 日常的な会話や簡単な質問向けの最速モード
- 質問を投げかけると、すぐに回答を返してくれます
Thinking(シンキング)
- 複雑な分析やプログラミング、企画立案など、深く考える必要があるタスク向けの高性能モード
- じっくり考えた上で、質の高い回答を生成します
Auto(オート)
- 初心者に最もおすすめのモード
- あなたの質問内容に応じて、AIが「Instant」と「Thinking」のどちらが最適かを自動で判断
- 迷ったらこれを選べば間違いありません
3.2. 「Thinking」モードを使いこなす:思考時間の調整
「Thinking」モデルを選択した場合、AIが考える時間(思考時間)を段階的に調整できます。
思考時間のレベル
- 「軽め」「標準」「じっくり」「深い」といったレベルが用意されています
⚠️ プランによる利用可能レベルの違い
選択できる思考時間のレベルは、契約プランによって異なります:
- ChatGPT Pro:「軽め」「標準」「じっくり」「深い」の4段階
- ChatGPT Plus / Business:「標準」「深い」の2段階
使い分けのコツ
- 普段の利用なら「標準」で十分な性能を発揮
- レポート作成やデータ分析など、より質の高い回答が欲しい本格作業には「じっくり」がおすすめ
- 「軽め」を選ぶくらいなら、応答の速い「Instant」モードを使う方が効率的
- どれを選べばよいか迷ったら、すべて自動で最適化してくれる「Auto」モードに設定しておけば安心
4. まとめ:自分だけのAIアシスタントを育てよう
このガイドでは、ChatGPT-5.1を自分好みに変えるための2つの主要なパーソナライズ機能をご紹介しました:
- 性格と詳細情報のカスタマイズ
AIの応答スタイルを「皮肉っぽい」「フレンドリー」などに変更し、メモリやニックネーム設定であなただけのAIに育てる - モデルと思考時間の調整
回答の速さや精度を「Instant」「Thinking」などのモデルでコントロール
まずは基本となる「Auto」モードを使いつつ、気分や用途に合わせて色々な「性格」を試してみてください。そうすることで、あなたにとって最も話しやすく、頼りになるAIパートナーを見つけることができるはずです。
このガイドが、あなたのAI体験をより豊かで楽しいものにする一助となれば幸いです。
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株式会社A&S代表取締役
ビジネス×AIの専門家|国際MBA|著書13冊 最新刊『生成AI起業バイブル』|AI経営ゲーム「The Leverage Game」開発者|愛猫&愛鳥とキャンピングカーで全国巡り、AI×未来を創造中